マンク Mank
https://www.netflix.com/jp/title/81117189
市民ケーンも見たことないけど、面白かった。市民ケーンの脚本家、ハーマンJマンキーウィッツのお話。
本作の監督はあのデイヴィッドフィンチャー。
最近のフィンチャーはドラマばっかり作っていて、マインドハンターとかハウスオブカードとか、どれも面白そうなんだけど、やっぱり映画を作ってほしい。ドラマは長いからね。面白いとイッキ見しちゃう性分なので、私生活に影響が出てしまう。
フィンチャーといえばセブンやファイトクラブ など、反骨精神な映画を作ってきた人。そもそもデビュー作のエイリアン3の制作自体が反骨精神がなければやってられない、デスマかつリリース後も最悪なプロジェクトだったそう。だが、近年の映画はゴーンガールであるとか、ドラゴンタトゥーの女であるとか、わりと反骨精神に関する映画ではなかった(それはそれでとても面白い傑作映画だったが)。
だが、本作マンクでまたしても彼の反骨精神が復活。お話は映画制作者のプライドと矜持について、フェイクニュース(プロパガンダ)について。
本作が企画されて、本来映画化するはずだったのは20年前だったという。なので全くの偶然だが、現代の権力者であるトランプ大統領がフェイクニュースを飛ばす事実があり、意図せず現代アメリカのメディア事情(TV,インターネットの偽情報)を批判する映画でもある。
いつの時代にも巨大かつ強大な権力を持ってして、ウソ情報を流して選挙に勝とうとする権力者がいること。そんな権力者に従い、プロパガンダとわかっていながら、権力者の意向を忖度して映画を作る同業者。マンクは、勝ち目がないとわかっていながら権力者に反抗する。負け戦を続けても、それでも制作者のプライドと矜持を持って、権力者に挑み続ける。このマンクの姿を見るに、フィンチャーの反骨精神はまだ消えてなかったと実感。「男なら、負けと分かっていても戦わないといけない時がある」ということを伝える映画です。
ヘミングウェイは言った。"世の中は素晴らしい、戦う価値がある"。後半には同意する
ラストシーンのこのセリフで有名な、猟奇殺人事件を追う刑事ドラマ。
映画の存在自体が反骨精神。DVDなどの再生時に見えるメッセージ。
あなたがこれを読んでいるなら、この警告はあなたのためです。 この役に立たない細かい活字についてあなたが読むすべての言葉は、あなたの人生の一秒です。 他にやることはありませんか? あなたの人生はとても空っぽなので、正直なところ、これらの瞬間を過ごすために、良い方法を考えることはできませんか? それとも、権威ある人を誰でも尊敬、信用してしまうのですか? あなたは読むべき本を読んでいますか? あなたは考えるべきことを考えていますか? あなたは欲しいはずと言われたことを買うのですか? アパートから出ろ。 異性に会え。 過度の買い物、オナニーをやめろ。 仕事をやめろ。 喧嘩しろ。 生きていることを証明しろ。 自分の人間性を主張しないと、統計数の1人になるぞ。 警告はしたぞ.......
タイラー